2003年Jリーグも開幕を迎えようとしていたころ、優勝候補とされていた横浜F・マリノスを緊急事態が襲った。正ゴールキーパーの榎本達也の指骨折という事態に加えリザーブの元日本代表下川まで怪我で離脱中。こんな状況の中シーズンインしたマリノスのゴールマウスを守っていたのはユース出身のテツヤだった。ファーストステージにテツヤは大活躍を見せマリノスサポの間では「本家榎本よりもいいのではないか?」というこ声があがりはじめるほど有名になったが、他のチームのファンからしてみればまだまだ知名度は低い選手だった。そんなテツヤを一躍有名にさせた事件はセカンドステージ最終節VSジュビロ戦で起きた。私も横浜国際競技場で観戦している中、あろうことかテツヤはグラウの挑発に乗り30m助走をつけてグラウをつっとばしてしまったのだ。もちろん一発退場になりスタジアムも重い雰囲気。まぁその後はみなさんもご存知でしょうが、ロスタイムに久保のゴールで逆転しマリノスは優勝。チームメイトに見せる顔がなくて泣きじゃくっていたテツヤの顔が今でも忘れられません。終わりよければ全てよしというか「川口2世」と呼ばれるだけの才能を持つ選手だけにもっともっと活躍をファンに見せて欲しいというのが本音です。
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